Steamworks ドキュメンテーション
モバイルゲームの Steam への移植
過去数年にわたり、もともとモバイル向けに開発されたゲームの多くがSteamを介してPC環境への進出を果たすようになってきました。 その結果として、失敗に終わるゲームがある一方で、いくつかのゲームが移行に成功している例も見てきました。 主な違いは、開発者が PC ユーザーをどれほど深く考慮し、ゲームを PC のフォーマットに適合させるかにあるようです。 これらはどれも厳密な規定ではなく、単に Steam 上にリリースされたゲームの観察に基づく見解です。

これらの提案に加え、CDG で James Vaughan 氏が行った、モバイルゲーム Plague の PC への移植についての講演をご覧ください: http://www.gdcvault.com/play/1021963/Evolving-Plague-Inc-Taking-a

留意点

コンテキスト

PC ゲーマーは、ストーリー展開を楽しむものであれ、パズルを上手く解いたり、難しいレベルに挑戦するものであれ、 長時間にわたり没頭できるタイプの経験を好むようです。 一般的に、短時間で楽しめる (バスを待つ間にも遊べる) モバイルで好評なコンテンツは、PC ではあまり人気がないようです。

解像度

画面のフォーマットを考えてください。 準備したアートアセットは、高解像度のデスクトップモニタで見ても十分な解像度ですか? ゲームは、モニターのアスペクト比に対応し、画面全体を使用するように再構成されていますか? インターフェイスはさまざまな解像度に適切なサイズですか? 自分のモニターにネイティブにフィットするように顧客は解像度を調整できますか? これらはすべて、成功する PC タイトルでは標準とされています。

入力

携帯電話と異なり、タッチスクリーンモニターを持っている人は限られているため、入力モデルの変更や自然な感覚でキーボードやマウスを使う方法を考えることが重要です。 ゲームコントローラについても検討する価値があります。Steam入力API を使用すると、さまざまなコントローラで動作するコントローラ統合を一度に簡単に作成できます。

ビジネスモデル

携帯電話における収益化の主要モデルのいくつかは、PC 上のプレイヤーにはうまく通用していません。 たとえば、PC プレイヤーは、課金をしない限りゲームの進行や進歩を抑制するようなマイクロトランザクションの設定の受け入れに消極的なようです。 モバイルでこの種の収益モデルを持ったゲームのいくつかが、PCでは、すべてのコンテンツがアンロックされた制限のないプレミアムモデルへと変更されるのを見てきましたが、その方がより受け入れられているようです。

さらに、本編は追加料金を払わずプレイできるようにした上で DLC や拡張版など、追加コンテンツを販売するという オプションもあります。

ユーザー生成コンテンツ

PC は、ユーザー生成コンテンツをゲームプレイ体験に統合する大きな機会をもたらします。 プレイヤーが他のプレイヤーの経験を向上させるコンテンツを作成できる方法があれば、プレイヤー間のつながりを緊密にしたり、ゲーム内で利用可能なコンテンツを大量に共有できる利点があります。 これは、スクリーンショットの撮影を奨励するといった単純なものから、レベルエディタや船の製造のような Steam ワークショップで作品を共有するような複雑なものまで広範囲に渡ります。